喜入基地では安全を最優先に日々の荷役作業を行っていますが、自然災害等も含め、万が一原油の流出事故や火災が発生してしまった際には甚大な被害が生じる可能性があるため、被害を最小限に抑えるための対策が必要になります。
当社は所有するタグボートや油回収船を活用し、初期消火活動や流出油の広がりを抑えるための迅速な囲い込み・回収作業など、多岐にわたる防災体制を整えています。
当社が所有するタグボート3隻には、毎分6,600ℓの放水能力を持つ放水銃を各船2機ずつ搭載しています。高圧かつ広範囲な放水が可能なため、タンクや桟橋などの火災にも素早く対応できます。
また、万が一海上へ原油が流出した場合に備え、流出油の回収装置を搭載した「油回収船」を常時待機させており、流出油の囲い込み・回収・処理を一貫して行うことで周辺の港や海洋生物への影響・被害を食い止める役割を担っています。
これらの船舶・設備の日常メンテナンスはもちろんのこと、定期的な社内訓練や喜入基地や海上保安部、地元消防署との合同訓練にも参加し、緊急時に備えた連携体制を構築しています。
当社は長年の経験やノウハウを活かし、喜入港に限らず鹿児島県大隅半島の波見港においても防災船事業の業務委託を請け負っています。
また、ENEOS株式会社 根岸製油所からの委託により、当社所有船舶である防災船「シーブリーズ」を用船契約(船の貸し出し)にて横浜港へ定係しており、同製油所の海上防災にも貢献しています。